阪神ボーアまたも不発　指揮官は原口の一塁起用を示唆

＜ヤクルト1－4阪神＞◇23日◇神宮

阪神の新外国人ジャスティン・ボーア内野手が球団ワーストの不名誉記録を更新した。ボーアは6番一塁で出場し、8回の第4打席まですべて凡退。球団の新外国人ワーストだった83年バースの開幕から15打席連続ノーヒットの記録を更新し、16打席連続無安打となった。

まだ快音は聞かれない。2打席凡退で迎えた6回無死一、二塁。ここでヤクルトベンチは先発右腕イノーアから左腕中沢にスイッチ。スライダー中心の配球でフルカウントとされると、6球目のスライダーをやはり空を切り三振。続く8回には同じく左腕寺島の内角球を詰まらせて左飛に倒れた。対左投手には春先の実戦から23打数無安打と深刻な左腕アレルギーぶりを露呈している。

スタメンでただ1人、快音が響かなかったボーアに矢野監督も頭を抱える。「JB（ボーア）のところでもう１本出ればもっと得点が入っている。今日もJBだけか？ねえ。早くあいつも１本出れば、何かこう気分も変わると思うんでね」と、来日初安打を期待したが、推定年俸2億7500万円の大物助っ人の起用法は既に揺らぎ始めている。この日の試合前練習では原口文仁捕手が一塁でノックを受ける場面が見られ、鳴尾浜では新外国人のジェリー・サンズ外野手が一塁守備練習に取り組んでいる。

試合後、指揮官は原口を一塁で起用する可能性を問われると「フミ（原口）もいろんなことが考えられる。状態もいいのでね。いろんなオプションを増やすところで、原口も一塁をやれるのがこちらとしても（選択肢として）増えてくるところ。今はリュウ（梅野）と交代で捕手やってもらってるけどね、一塁で、ということも当然あり得るよね」 と、20日の巨人戦で今季初アーチを放った捕手の一塁起用に前向きだった。

「いい時も悪い時もある。とにかく練習して頑張っていくしかない。能力的にはあると思うので。」指揮官はあくまで必要戦力であることを強調。ボーア、原口に加え、大山、陽川、荒木などのし烈な一塁争いが、開幕ダッシュに失敗した猛虎巻き返しの起爆剤となる。